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逆SEOとは?目的や仕組み、手法、被害を受けた際の対策をわかりやすく解説

逆SEOとは?目的や仕組み、手法、被害を受けた際の対策をわかりやすく解説

逆SEOとは、特定のWebページの検索順位を意図的に下げるための施策です。主に、自社に対する誹謗中傷やネガティブな情報が書かれたサイトの順位を下げ、風評被害を防ぐ目的で用いられます。 しかし、その手法にはGoogleのガ […]

逆SEOとは、特定のWebページの検索順位を意図的に下げるための施策です。主に、自社に対する誹謗中傷やネガティブな情報が書かれたサイトの順位を下げ、風評被害を防ぐ目的で用いられます。

しかし、その手法にはGoogleのガイドラインに違反するリスクの高いものも存在するため、正しい知識を持って慎重に取り組むことが不可欠です。

この記事では、逆SEOの基本的な知識から、安全な対策方法、被害を受けた際の対処法、専門家へ相談する際のポイントまでをわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • 逆SEOの目的と基本的な仕組み
  • 安全に実施できる逆SEOの具体的な手法
  • 他社から逆SEO攻撃を受けた際の対策
  • 専門業者を選ぶ際のポイント

逆SEOとは?検索順位を下げる目的と仕組み

この章の要約!
逆SEOとは、特定のWebサイトの検索順位を下げ、ユーザーの目に触れにくくする施策です。主な目的は、自社への誹謗中傷や悪評によるブランドイメージの低下を防ぐことです。

ここでは、逆SEOがどのような施策なのかを理解するために、逆SEOの主な目的や仕組み、通常のSEOとの違いなどについて解説します。

逆SEOの目的は風評被害の防止

逆SEOが求められる最大の理由は、企業や個人に向けられる風評被害の防止です。社名やサービス名で検索した際、事実無根の悪評やデマが上位に表示されると、ブランドイメージは著しく毀損され、深刻な機会損失につながります。

ネガティブな情報をユーザーの目に触れにくくし、健全な事業活動を守ることこそ、防御策としての逆SEOが担う重要な役割と言えるでしょう。

SEOとの違い:順位を「下げる」ための施策

通常のSEOが自サイトの評価を高めて検索順位を「上げる」ことを目指すのに対し、逆SEOは特定のサイトの順位を「下げる」ことを目的とします。

その仕組みは、対象サイトよりも評価の高い別のサイト群を上位に表示させ、相対的に問題のサイトの順位を押し下げるという考え方が基本です。目的も手法も正反対の概念だと理解すると分かりやすいでしょう。

両者の違いを整理すると以下の通りです。

項目 SEO 逆SEO
目的 特定サイトの検索順位を上げる 特定サイトの検索順位を下げる
主な手法 高品質なコンテンツ作成、被リンク獲得 別サイトの上位化、Googleへの削除申請
対象 自社サイト 誹謗中傷サイト、ネガティブな評判を掲載したサイト

ネガティブSEOとの関係

逆SEOとネガティブSEOは、文脈によってはほぼ同じ意味で使われることがあります。

ただし、ネガティブSEOという言葉は、他者を陥れる目的で悪質な攻撃を仕掛ける、というニュアンスをより強く含むことがあります。

一方で逆SEOは、本記事で解説するように、自社を守るための防御的な風評被害対策として語られることが多い傾向にあります。

【安全な方法】風評被害を防ぐための逆SEO実践手法

この章の要約!
安全な逆SEOとは、自社のポジティブな情報を発信して検索上位を埋めることで、ネガティブなサイトの順位を相対的に下げる方法のこと。Googleのガイドラインを遵守した、ブランドイメージ向上にもつながる正攻法です。

ここでは、自社のブランドイメージを守るための、安全かつ倫理的な逆SEOの実践手法を解説します。Googleのガイドラインを遵守した正攻法で、リスクを避けながら着実に問題を解決するための具体的な行動を見ていきましょう。

手法1:自社コンテンツで検索上位を目指す

最も安全で推奨される対策は、自社でコントロールできるコンテンツで検索上位を目指すことです。誹謗中傷サイトが表示されるキーワードを特定し、そのキーワードで自社の公式見解や正しい情報を発信します。

公式サイトやオウンドメディア、SNSなどを活用して検索結果をポジティブな情報で満たせば、ネガティブなページの順位を相対的に押し下げることが可能です。

対策したい自社コンテンツ一覧
  • 公式サイト内の企業理念・お客様の声ページ
  • オウンドメディアでのサービス開発秘話や実績紹介記事
  • 公式X(旧Twitter)アカウント
  • 社長や社員個人のブログ、SNSアカウント
  • プレスリリース配信サイトに掲載された情報

手法2:Googleへのコンテンツ削除申請

問題のコンテンツがGoogleのポリシーに違反しているときは、直接削除を申請できる可能性があります。個人情報の漏洩や明確な名誉毀損、著作権侵害などがこれに該当します。

申請が承認されれば、検索結果から該当ページを削除できるため、根本的な解決に繋がります。申請はGoogleのヘルプページから行えるので、まずは要件を確認してみましょう。

Google 検索から個人情報を削除する

手法3:サイト運営者への削除依頼

掲示板や口コミサイトの運営者、個人のブログ管理者などに対して、直接コンテンツの削除を依頼する方法もあります。依頼する際は感情的にならず、どの部分が利用規約や法律に抵触するのかを客観的かつ具体的に示すことが大切です。

ただしプロバイダ責任制限法に基づき、運営者が対応の判断を行うため、必ずしも削除されるとは限りません。

プロバイダ責任制限法ガイドライン

【要注意】ガイドライン違反となる逆SEOの手法

この章の要約!
他サイトの評価を不正に下げようとする行為は、Googleガイドライン違反(ブラックハットSEO)にあたります。これらの手法は自サイトがペナルティを受けるリスクがあり、絶対に行うべきではありません。

逆SEOには、絶対に行ってはならないブラックハットな手法も存在します。これらは倫理に反するだけでなく、自サイトがペナルティを受けるリスクも伴います。

他者を貶める攻撃的な手法がどのようなものかを知っておきましょう。

低品質なサイトからの大量な被リンク

最も代表的な攻撃手法が、リンクスパムです。これは、内容の乏しいスパムサイトやアダルトサイトなどから、対象サイトへ向けて大量のリンクを送りつける行為を指します。

検索エンジンは、このような不自然で低品質なリンクを検知すると、リンク先のサイトの評価を著しく下げることがあります。自社がこの攻撃を受ける可能性もゼロではありません。

コピーサイトの大量作成

対象サイトのコンテンツを丸ごと無断で複製し、複数のドメインを使ってインターネット上に大量に公開する古典的な攻撃手法です。

検索エンジンに重複コンテンツであると認識させ、どのサイトがオリジナルであるかの判断を混乱させることで、本来のサイトの評価を下げることを狙います。これは著作権侵害という明確な違法行為にあたります。

ウイルス感染やハッキング

極めて悪質で、犯罪行為に該当する手法です。対象サイトのサーバーに不正にアクセスし、マルウェアを仕込んだり、サイトを改ざんしたりします。

ウイルスに感染したサイトは、検索エンジンからの評価を失墜させられるだけでなく、閲覧したユーザーにも被害を及ぼす可能性があります。これは不正アクセス禁止法に抵触する深刻な攻撃です。

自社サイトが逆SEO攻撃を受けた際の対策

この章の要約!
もし逆SEO攻撃を受けたら、まずは原因を冷静に見極め、Googleサーチコンソールで不審な被リンクを確認して否認作業を行います。自社での対応が難しい場合は、信頼できる専門家への相談も検討しましょう。

万が一、自社サイトが攻撃の対象となった際の具体的な対処法を解説します。冷静に状況を見極め、適切な手順を踏むことが重要です。

自社での対応が難しいときの相談先についても、ここでしっかりと確認しておきましょう。

【前提】逆SEO攻撃かアルゴリズム変動かを見極める

具体的な対策に入る前に、そもそも検索順位の急落は必ずしも逆SEO攻撃が原因とは限らず、Googleのアルゴリズム変動である可能性があることを知っておくことが肝心です。

サイト全体で順位が落ちているのか、特定のキーワードだけなのかなどを確認しましょう。不自然な被リンクの急増や警告メッセージの有無も、判断するための重要な材料となります。

原因を見極める4つのチェックポイント
  • 順位変動の範囲: 特定キーワードのみか、サイト全体か
  • 時期: Googleのコアアルゴリズムアップデートが実施されていないか
  • 被リンク: 無関係な海外サイトからのリンクが短期間に急増していないか
  • メッセージ: Googleサーチコンソールに「手動による対策」の警告がないか

対策1:Googleサーチコンソールで被リンクを確認・否認する

攻撃が疑われるときは、まずGoogleサーチコンソールでサイトへの被リンク状況を確認します。

明らかにスパムと思われるドメインからのリンクが急増しているなら、それらをリストアップし、リンク否認ツールを使ってGoogleに「これらのリンクは自社の意図したものではない」と申請します。

この作業によって、不正なリンクによる評価低下を防ぐことができます。

バックリンクを否認する – Search Console ヘルプ

対策2:ドメインパワーを強化し、影響を最小限に抑える

日頃からサイトの信頼性、すなわちドメインパワーを高めておくことは、最も効果的な防御策です。権威性や専門性の高い良質なコンテンツを定期的に発信し、ユーザーや検索エンジンからの評価を蓄積しておきましょう。

ドメインパワーが強いサイトは、多少のネガティブな攻撃を受けても順位が揺らぎにくく、安定した状態を保つことができます。

対策3:弁護士など法律の専門家への相談

名誉毀損や営業妨害にあたるなど、事態が悪質で自社での対応が困難なときは、法律の専門家への相談が有効な選択肢となります。特にインターネット上のトラブルに詳しい弁護士であれば、法的な観点から的確なアドバイスが期待できます。

状況に応じて、警察のサイバー犯罪相談窓口や法務省の人権相談窓口の利用も検討しましょう。

対策4:逆SEOの対策業者に依頼する

風評被害対策を専門の業者に依頼することも一つの解決策です。しかし、業者の中には悪質な手法を用いるところもあるため、慎重に選定しなくてはなりません。

Googleのガイドラインを遵守したホワイトハットな手法を明言しているか、過去の実績は豊富かなどをしっかり確認しましょう。契約内容が明確であることも重要な選定基準です。

依頼時の確認リスト
  • 対策手法がホワイトハット(Googleガイドライン準拠)であることを明言しているか
  • 過去の実績や事例を公開しているか
  • 契約内容や報告義務について明確な説明があるか
  • 法的な知識を持つ専門家(弁護士)と連携しているか

逆SEOに関するよくある質問

ここでは、逆SEOに関して多くの方が抱く疑問について回答します。対策にかかる期間や自分で行える範囲、法的な側面など、さらに理解を深めることで、いざという時に落ち着いて行動できるようになります。

Q. 逆SEO対策にはどのくらいの期間がかかりますか?

A. 対策期間は対象サイトの強さやキーワードの競合性で大きく変動します。自社コンテンツで相対的に順位を下げる正攻法では、効果を実感するまでに最低でも3ヶ月から半年、状況によっては1年以上を要します。
即効性のある施策ではないため、専門業者に依頼したとしても、中長期的な視点で継続的に取り組む必要があると認識しておきましょう。

Q. 逆SEOは自分でもできますか?

A. はい、ご自身での対策も可能です。特に、自社の公式サイトやブログで質の高い情報を発信し、検索上位を健全なコンテンツで満たしていく方法は、最も安全かつ効果的な逆SEOと言えます。
ただし、悪質な攻撃に対する被リンクの調査や否認作業は専門知識を要します。状況が深刻なときは、無理せず専門家への相談をおすすめします。

Q. 逆SEOは違法ではないのですか?

A. 自社の別サイトの順位を上げることで、相対的に対象サイトの順位を下げるという手法自体は違法ではありません。
しかし、その過程でハッキングやコピーサイトの乱立による著作権侵害など、他者の権利を害する攻撃的な手段を用いたなら、不正アクセス禁止法や著作権法などに抵触する可能性があり、法的な責任を問われることになります。

Q. 逆SEOを依頼する業者はどうやって探せばよいですか?

A. まずは「逆SEO 業者」などのキーワードで検索し、複数の会社を比較検討します。その上で、本記事で紹介した「逆SEOの対策業者に依頼する」を確認してください。
多くの業者は初期相談を無料で行っているので、実際に問い合わせてみて、説明の分かりやすさや対応の誠実さをご自身の目で確かめることが大切です。

Q. 海外からのスパムリンク攻撃を受けているようです。どうすればいいですか?

A. 海外からのスパムリンクは、逆SEO攻撃の典型的な手口の一つです。まずはGoogleサーチコンソールでリンク元のドメインを確認しましょう。
明らかに自社と無関係で低品質なサイトからのリンクが急増しているなら、それらをリスト化し、リンク否認ツールを使ってGoogleに否認申請を行ってください。これでペナルティのリスクを下げることができます。

健全な情報発信で自社のブランド価値を守る

逆SEOに関する知識は、現代のビジネスにおいて重要な防御策となります。この記事で解説した内容を改めて振り返り、自社のブランド価値を守るための行動に繋げてください。

  • 逆SEOは、主に風評被害を防ぐ目的で、特定のサイトの検索順位を下げる施策
  • 安全な手法は、自社のポジティブなコンテンツで検索上位を満たし、相対的に順位を押し下げること
  • 攻撃を受けた際は、まず原因を冷静に見極め、サーチコンソールで被リンクの確認と否認を行う
  • 自社での対応が困難なときは、信頼できる専門業者や弁護士への相談も有効

この記事でお伝えした内容が、逆SEOに関するあなたの疑問や不安を解消し、適切な次の一歩を踏み出すための確かな指針となるでしょう。