SEOとは？初心者が知りたい基本と最初にやるべき対策をわかりやすく解説

SEO対策とは何をするのか

SEO対策とは、大きく分けて「コンテンツSEO」「内部対策」「外部対策」の3つの基本施策から成り立ちます。これらは、ユーザーと検索エンジンの双方から「価値あるサイト」という評価を得るための活動です。

後の章でそれぞれ詳しく解説しますが、まずはここで全体像を掴んでおきましょう。

SEOの目的とメリット

SEOの最終的な目的は、単に上位表示されることではなく、その先の集客や売上向上といった事業成果に繋げることです。

最大のメリットは、一度上位化すれば広告費をかけずに意欲の高いユーザーを集め続けられる点にあります。また、特定の分野で上位表示されることで、専門家としてのブランディング効果も期待でき、企業の信頼性向上に貢献します。

クロール：検索エンジンによる情報収集

クロールとは、Googleのロボット（クローラー）が世界中のWebサイトを巡回し、新しいページや更新された情報を発見・収集する最初の段階です。このクローラーに自サイトの存在を認識してもらわなければ、SEOは始まりません。

サイトの構造を分かりやすく整理しておくことで、クローラーが効率的に情報を収集できるようになり、迅速な評価へと繋がります。

インデックス：データベースへの登録

インデックスとは、クロールによって収集されたページ情報をGoogleの巨大なデータベースに登録するプロセスです。このデータベースに登録されて初めて、Webページは検索結果の表示候補となります。

もしページがインデックスされていなければ、どれだけ良いコンテンツでも検索結果には表示されません。Googleサーチコンソールでインデックス状況を確認することが重要です。

ランキング：検索順位の決定

ランキングとは、ユーザーが検索したキーワードに対して、インデックスされたページの中から最も適切で有益だと判断された順に表示する最終段階です。

Googleはランキングの決定に多数の要素を用いており、かつては200以上あると言われていました。SEO対策の多くは、このランキングでより高い評価を得ることを目的としており、コンテンツの質やサイトの信頼性が総合的に判断されます。

ステップ1：キーワード選定

キーワード選定は、ユーザーが何を知りたいかを把握し、対策する言葉を決める最初の工程です。まずは自社のサービスに関連する言葉を幅広く洗い出し、無料ツールなどを活用して関連キーワードを収集します。

初心者のうちは、検索ボリュームが大きく競合も強い単一のキーワードではなく、複数の語句を組み合わせた「ロングテールキーワード」から狙うのが、成果を出すための定石です。

ステップ2：検索意図の分析と構成作成

キーワードの裏にあるユーザーの「なぜ？」を考え、本当に求めている情報の骨組みを作ります。対策したいキーワードで実際に検索してみて、上位に表示されている記事に共通する見出しやトピックを分析しましょう。

そこからユーザーが最も知りたいであろう結論を推測し、その答えを冒頭で提示できるような構成を組み立てることで、読者の満足度を高める記事を作成できます。

ステップ3：ライティング

構成案に沿って、ユーザーにとって分かりやすい記事を執筆します。タイトルや見出しにはキーワードを不自然にならないように含めましょう。専門用語の使用は避け、初心者にも理解できる平易な言葉で解説することが大切です。

また、自身の体験談や具体的な事例を盛り込むと、他にはない独自性が生まれ、読者からの共感とGoogleからの評価の両方を得やすくなります。

初心者がやるべきコンテンツSEOまとめ

項目	理由	やること（箇条書き）
キーワード選定	対策すべきキーワードを間違えると、誰にも読まれない記事になるため	・関連キーワードを洗い出す ・検索ボリュームを調べる ・ロングテールキーワードから狙う
検索意図の分析と構成作成	ユーザーの真の疑問に応え、満足度の高い記事を作るため	・上位記事を分析し共通項を探す ・結論から伝えられる構成を作る ・独自の情報を盛り込む場所を決める
ライティング	構成案を元に、読者とGoogleに伝わる文章を作成するため	・キーワードを自然に含める ・専門用語を避け平易に書 ・独自の体験談や事例を加える

ページタイトルの最適化

ページタイトルは、クリック率と検索順位に直接影響をおよぼす最重要項目です。文字数は30字前後を目安に、ユーザーが思わずクリックしたくなるような魅力的な文言を考えましょう。

対策キーワードはできるだけタイトルの前半に含めるのが基本です。サイト内の他のページとタイトルが重複しないよう、各ページで固有のものを設定することも忘れてはいけません。

メタディスクリプションの設定

メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示される説明文のことです。順位への直接的な影響はありませんが、検索結果画面でのクリック率を左右する重要な要素となります。

ページの要約を120文字程度で記述し、対策キーワードを自然に含めましょう。ユーザーが「この記事に自分の知りたい答えがありそうだ」と感じるような、簡潔で魅力的な文章を心がけます。

見出し（hタグ）の適切な使用

見出し（hタグ）は、Googleと読者の両方に記事の構造を分かりやすく伝える役割を担います。h1タグはページの主題を示す最も重要な見出しで、通常はタイトルに設定されるため1ページに1つだけ使用します。

その下にh2、h3、h4と続く階層構造を正しく使い分けることで、論理的で読みやすい文章構成になり、内容が検索エンジンに正確に伝わります。

内部リンクの設置

内部リンクは、サイト内の関連性の高いページ同士を結びつけるリンクのことです。ユーザーがサイト内を回遊しやすくなり、滞在時間の向上に貢献します。記事が増えてきた段階で意識すると良いでしょう。

例えば、SEOの基本を解説した記事から、具体的なキーワード選定の記事へリンクを貼ることで、ユーザーのさらなる理解を促進し、サイト全体の評価を高める効果が期待できます。

初心者がやるべき内部対策まとめ

項目	理由	やること（箇条書き）
ページタイトル最適化	クリック率と検索順位に直接影響する最重要項目	・30文字前後で設定 ・キーワードを前半に含める ・各ページで固有のタイトルにする
メタディスクリプション	順位への直接影響はないが、クリック率を左右する	・120文字程度でページの要約を記述 ・クリックしたくなるような魅力的な文章を心がける
見出し（hタグ）設定	Googleと読者に記事の構造を分かりやすく伝える	・h1はページに1つだけ（タイトル） ・h2→h3→h4と階層を正しく使う
内部リンク設置	サイト全体の評価を高める。記事が増えてからでOK	・関連性の高い記事同士をリンクで繋ぐ ・ユーザーがサイト内を巡回しやすくなる

被リンクとは？

被リンクとは、他のWebサイトから自サイトへ向けられたリンクのことです。Googleはこの被リンクを、第三者からの「推薦状」のように捉えています。

多くの質の高いサイトからリンクされているページは、信頼性や権威性が高いと判断され、検索順位が向上する傾向にあります。そのため、SEOにおいて被リンクは非常に重要な評価指標の一つとして位置づけられています。

初心者が心がけるべき外部対策のポイント

初心者が取り組むべき外部対策は、良質なコンテンツを作り続けることに尽きます。「他の人が紹介したくなる記事」を地道に作成し、SNSなども活用して情報を発信しましょう。その結果として、自然な被リンクが集まるのが理想です。

反対に、リンクを購入したり、自作自演のリンクを設定したりする行為は絶対に行ってはいけません。Googleのガイドライン違反と見なされる可能性があります。

参考：Google 検索セントラル 「リンクスパム」

失敗①：すぐに結果を求めてしまう

SEOは効果が出るまでに最低でも3ヶ月から半年、ときには1年以上かかる中長期的な施策です。サイトの状況や競合の強さにもよりますが、公開した記事がすぐに上位表示されることは稀です。

短期的な成果に一喜一憂せず、まずは継続的にコンテンツを作成・改善していく姿勢が求められます。焦らずじっくりとサイトを育てていく視点を持ちましょう。

失敗②：キーワードを詰め込みすぎる

かつては有効とされた時期もありましたが、現在では不自然にキーワードを詰め込む行為はGoogleからペナルティを受ける一因となります。

キーワードはあくまでユーザーの意図を汲み取るための手がかりです。文章が不自然になったり、読みにくくなったりするほどキーワードを入れるのは避けましょう。ユーザーが自然に読める文章を最優先し、結果としてキーワードが含まれている状態が理想です。

失敗③：コピーコンテンツを作成してしまう

他サイトの内容をそのまま、あるいは少し変えただけでコピー＆ペーストしたコンテンツは、Googleに重複コンテンツとして認識され、評価されません。それどころか、サイト全体の評価を下げる恐れもあります。

参考にするのは問題ありませんが、情報は必ず自分の言葉で、独自の視点や経験を加えて書き直す必要があります。オリジナリティのあるコンテンツこそが評価の源泉です。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、いわば「Googleからの通知表」です。サイトの健康状態をチェックし、検索パフォーマンスを分析できます。「検索パフォーマンス」を見れば、どんなキーワードで自サイトが表示・クリックされているかが分かります。

また、「インデックス作成」を確認することで、自分のページが正しくGoogleに登録されているかを確かめることも可能です。

Googleサーチコンソールでできること

• どのようなキーワードで検索結果に表示されているかの確認
• Webページのクリック数や表示回数の分析
• ページがGoogleに正しくインデックス（登録）されているかの確認
• Googleからのペナルティやサイトの問題点の把握

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、サイトに訪問した後のユーザーの行動を分析するツールです。

「集客」レポートでは、ユーザーが検索やSNSなど、どこからサイトにやって来たのかが分かります。「エンゲージメント」の「ページとスクリーン」を見れば、どのページがよく読まれているのかを把握できるため、ユーザーの関心が高いコンテンツを知り、次の施策に活かすことが可能です。

Googleアナリティクスでできること

• サイトへの訪問者数や閲覧されたページ数の把握
• ユーザーがどこから（検索、SNSなど）来たかの分析
• どのページが人気で、ユーザーがどのくらい滞在しているかの確認
• ユーザーの年齢層、性別、地域などの属性分析